【3代目の挑戦】図面のない「想い」を形にする、創業76年の板金技術と対応力

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創業から76年という長い歴史を持つ土肥板金工業株式会社。
その3代目として舵を取る土肥秀規氏は、伝統を守りながらも、店舗内装などのクリエイティブな領域で独自の存在感を発揮しています。ブランディングや採用支援を行う鍬田氏が、土肥氏の歩みと、同社が誇る「対応力」の真髄に迫りました。

創業76年、3代目が引き継いだ「形にする力」

鍬田: 本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介と、御社の事業内容について教えていただけますか?

土肥: 土肥板金工業株式会社の代表を務めております、土肥秀則です。弊社は創業76年目で、私は3代目にあたります。主な事業は建築板金ですが、現在は店舗の内装などもメインで手がけています。

鍬田: 76年!まさに老舗ですね。事前に資料も拝見しましたが、特に加工技術が素晴らしいと感じました。

土肥: ありがとうございます。ただ、加工自体はどこでもやろうと思えばできることかもしれません。私たちが自負しているのは、技術そのものというよりは、「図面がない状態から、お客さんの思いを形にする」という対応力ですね。

鍬田: 図面がないところから、ですか。それは他社にはない強みですね。

土肥: そうですね。他で断られて困っている方が紹介で来られることも多いです。私たちは「図面がなくても、お話ししながら形にしていきますよ」というスタンスなので、そこを喜んでいただけることが多いですね。

「自分がやらなあかん」という覚悟と、支えてくれた職人

鍬田: 3代目として家業を継ぐことになったきっかけは何だったのでしょうか?

土肥: 実は、もともとは別の仕事をしていました。転機は20代後半、先代(父)の体調が悪くなったことです。兄がいるのですが、兄は教師の道を選んだため、会社に戻らないことになりました。それで「自分がやらなあかんのかな」と。

鍬田: 葛藤もあったかと思いますが、決め手は何でしたか?

土肥: 昔から仲の良かった社員さんが、「お前がやるんやったら、俺も辞めようと思ってたけど一緒に頑張るぞ」と言ってくれたんです。それが大きかったですね。私は自分が先頭に立って引っ張るタイプというより、誰かの「こうしたい」をサポートすることに喜びを感じるタイプ。今の仕事は、その性格に合っている気がします。

伝統をアップデートし、関西から関東、そして世界へ

鍬田: 先代から引き継いだもの、あるいはご自身の代で新しく始めたことはありますか?

土肥: 先代の時代はバブル期で、何もしなくても仕事があるような時代でした。職人気質で、お客さんに対しても強気なところがあったようです。でも今は違います。自分から仕事を作り出し、謙虚にお客さんの要望を汲み取らなければなりません。

鍬田: 経営者としての転機はありましたか?

土肥: 製造業の会に入り、外の世界の人たちと触れ合ったことです。「みんなこんなことを考えて経営しているんだ」と知ることができたのは、成長に繋がったと思います。

鍬田: 今後の展望、例えば5年後などはどのようにお考えですか?

土肥: 現在は関西の仕事がメインですが、東京など関東方面にも伸ばしていきたいですね。関東は「自分がやりたいこと」へのこだわりが強く、予算もしっかり持っているお客さんが多いと感じます。また、「メイド・イン・ジャパン」の力は海外でも強い。将来的には海外市場も視野に入れています。

0から1を創り出すワクワク感を共に

鍬田: 土肥さんの「0から1を形にするサポート」というお話、すごくワクワクします。実は個人的に、もっとスタイリッシュなキックボードがあったらいいなと思っていまして……。

土肥: 面白いですね。そういう「世の中にないものを作りたい」という方の想いを形にするのが、私たちの得意分野です。

鍬田: 御社のような技術と対応力があれば、新しいプロダクトもどんどん生まれそうですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。

時代に合わせてイノベーションポイント

想いを形にする対応力

  • 図面がない段階からお客様の想いを聞き、形にする対応力が強み。店舗内装を中心に、「図面がないからできない」を「できる」に変えるパートナーです。

待つ経営から営業型へ

  • 仕事を待つ時代から、自ら仕事を創る時代へ。営業活動を実践し、新たな顧客との出会いを受注につなげています。

サポート型のものづくり

  • 「作りたいけれど、どうすればいいかわからない。」そんなお客様に寄り添い、想いを具現化する伴走型のものづくりを大切にしています。

東京、そして世界へ

  • 関西にとどまらず、こだわりを求める東京市場へ。さらに、「Made in Japan」の価値を武器に海外市場への挑戦も視野に入れています。

住所:〒607-8232 京都府京都市山科区勧修寺福岡町320 

取材協力:土肥板金工業株式会社 代表取締役 土肥秀則氏(どひ ひでのり)


この記事を書いた人:鍬田 和彦(くわた かずひこ)

3RD 編集長 / ブランドプロデューサー / M&Aバリューアップディレクター

企業のブランド価値向上を専門とし、デザイン・ブランディング・マーケティング・M&Aを掛け合わせた企業成長支援を行う。

「100年企業は日本の宝」という想いのもと、次世代へ事業を受け継ぐ経営者や、3代目・4代目の挑戦を取材・発信するWEBメディア「3RD」を運営。企業の歴史や理念だけでなく、その先にある未来へのビジョンを伝えることを使命としている。

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